暮らしの中の神事

暮らしの中の神事

暮らしとおまつり

1月[睦月-ムツキ]について

(新年を家族、親族、友人と睦まじく祝う月)
1日 元旦 初詣
5日頃 小寒-ショウカン(寒さが次第に加わる)
7日  人日-ジンジツの節句 七草(七草粥を供え無病を祈る)
11日 鏡開き(神様に供えた餅をみんなでいただく)
第二月曜日 成人の日
15日 小正月 お賽燈、どんと祭、だんごさし
21日頃 大寒-タイカン(寒さが最も厳しい頃)

元旦

新しい年の初めに一年間の幸せをお願いするため神社に詣でます。神様に鏡餅を供えます。餅には稲の霊が宿り、これを食べると特別な力が与えられるとされました。

七草 人日(ジンジツ)の節供

七草粥でおなじみですが、古く中国では正月7日に人を占ったことから人日の節供とよばれます。七草粥には、冬を乗り越えて芽を出す若葉の力強さをわけてもらいたいとの思いが込められています。

小正月

地方によってはどんと焼、イワイイワイ等とも言い、正月のしめ飾り、古いお神札などを焼き、この火で餅を焼いて食べると風邪をひかないと言われています。

2月[如月-キサラギ]

(寒さが一段と増し、衣を更に着る月)
3日頃 節分 4日頃 立春-リッシュン(春の陽気が立ち始める)
8日 針供養(針を豆腐に刺して供養する)
初午-ハツウマ(立春後の初の午の日、お稲荷様の祭り日)
11日 建国記念の日(神武天皇が初代皇位についた日)
19日頃 雨水-ウスイ(氷雪がとけて雨水が多くなる)
23日 天皇誕生日

節分 立春の前日

春を迎える季節の替わり目の日。豆まきは悪霊を追い払う行事、玄関の軒先にひいらぎやいわしの頭を刺し悪よけとするところもあります。

3月[弥生-ヤヨイ]

(多くの植物がいよいよ生い茂る)
3日 ひなまつり 上巳-ジョウシの節句
6日頃 啓蟄-ケイチツ(冬ごもりの虫もでてくる)
21日頃 春分の日(春の最中、昼夜等分となる)
春分前後3日間 春彼岸(墓参りをして精霊を慰める祭りの日)

ひなまつり 上巳(ジョウシ)の節供 桃の節句

本来農作業の始まりの日とされ悪霊を払う大切な日でした。紙で災を作り病気にならないよう自分の身代わりとして川や海に流すようになり、それが後に豪華な人形を飾り女児の祭りの日となりました。桃は悪霊を払う果物の一つとされています。

4月[卯月-ウヅキ]

(卵の花が咲き誇る月十二支の4番目の月)
5日頃 清明-セイメイ(春の気になって天地晴れ渡る)
8日 花まつり
20日頃 穀雨-コクウ(春の雨がそそいで百穀が生ずる)
29日 昭和の日(昭和天皇お誕生日)

花まつり

お釈迦様の誕生日とされていますが、元々は日本古来の行事で、この日は「田の神」が山から里へ降りてくる日で、山から花を切りその花に「田の神」を乗せてお迎えし共にお食事をして豊作を祈る日です。花見の由来はここからきています。

5月[皐月-サツキ]

(早苗を植える月 早苗月)
3日 憲法記念日
5日 端午-タンゴの節句
6日頃 立夏-リッカ(夏の気が立ち始める)
第2日曜日 母の日
21日頃 小満-ショウマン(陽気が天に満つる)

端午(タンゴ)の節句

田植えが始まる直前に早乙女が体を清め「田の神」様を祭る行事でした。菖蒲・ヨモギ・ちまきは邪気を払うものとされ、家の軒にさしたりお風呂に入れたりして悪霊がとりつかないようにしました。後に鯉のぼりや兜を飾り男児の健やかな成長と出世を願う日となりました。

6月[水無月-ミナヅキ]

(田植えも済み、田毎に水を張る水の月)
6日頃 芒種-ボウシュ(芒のある種を蒔く時)
10日頃 入梅-ニュウバイ
第3日曜日 父の日
21日頃 夏至-ゲシ(日の最も長い時)
30日 夏越の大祓-ナゴシノオオハラエ

夏越の大祓

人が知らず知らずのうちに犯した罪やけがれを紙で人形(ヒトガタ)を作り、息をかけ、体をぬぐう等して自分の身代りに川や海へ流し祓えの行事をしました。また茅(チガヤ)で作られた輪をくぐり疫病除けを行い新たな半年を迎えます。

7月[文月-フミヅキ]

(七夕に詩歌を献じたり書物を虫干しする)
(穂含月-ホフミヅキ・含月-フクミヅキの説あり)
7日頃 小暑-ショウショ(少し暑くなる)
7日 七夕まつり 七夕の節句
第3月曜日 海の日
23日頃・大暑-タイショ(暑さの最も甚だしい時)

七タまつり 七夕の節句

本来は盆に精霊を迎えるにあたり「物忌み-モノイミ」が始まる日でしたが、後に牽牛-ケンギュウと織姫-オリヒメが年に一度天の川で出会うという中国の伝説と習合しました。願い事を書いた短冊を飾ったササを川や海に流したり、畑に立てて虫除けのまじないにする所もあります。

8月[葉月-ハヅキ]

(木の葉が黄葉して落ちる月 葉落ち月)
7日頃 立秋-リッシュウ(秋の気が立ち始める)
13~16日 盂蘭盆-ウラボン(月遅れ)
23日頃 処暑-ショショ(暑さがようやく減退する)

盂蘭盆 みたままつり

祖先の霊をお迎えし、またお送りするまでの行事。13日精霊が帰る家を間違わないように迎え火をします。またワラ・キュウリ・ナスなどで馬や牛を作り精霊の乗り物とする所もあります。子孫とともに過した精霊は送り火によって16日、山へ帰ってゆきます。盆踊り・豊年踊りは霊を慰め豊作を祈るものです。

9月[長月-ナガツキ]

(秋の夜長の頃)
8日頃 白露-ハクロ(露が降り始める)
9日 菊まつり 重陽-チョウヨウの節句
旧8月15日 十五夜豆各月
第3月曜日 敬老の日
23日頃 秋分-シュウブンの日(秋の最中、昼夜等分となる)
秋分前後3日間 秋彼岸(墓参りをして精霊を慰める祭りの日)

重陽-チョウヨウの節句 菊まつり

易-エキにおける陽数の極、九の重なることで大変めでたい日とされ邪気を払い長寿を願って菊の花を飾った。

十五夜 豆名月

お月様にススキ・団子・枝豆などをお供えし、自然の恵みに感謝し家族の健康をお祈りする日。

10月[神無月-カンナヅキ]

(神嘗の月、神の月、神々が出雲に集まる月)
8日頃 寒露-カンロ(も次第に寒冷となる)
第2月曜日 体育の日
旧9月13日 十三夜 芋名月
24日頃 霜降-ソウコウ(霜-シモの降り始める頃)

十三夜 芋名月

旧暦9月13日は「のちの月」と称し十五夜についで月が美しいとされ、お月様を祭り、秋の収穫を感謝する十三夜の行事が行われた。

11月[霜月-シモツキ]

(霜が降りる月)
3日 文化の日
7日頃 立冬-リットウ(冬の気が立ち始める)
15日 七五三
22日頃 小雪-ショウセツ(雪が少し降り始める)
23日 勤労感謝の日(新嘗祭)

七五三

数えで三歳(男・女)髪置(カミオキ)の祝、五歳(男)袴着(ハカマキ)の祝、七歳(女)帯解(オビトキ)の祝といって子供たちが無事成長したことを感謝し、将来も健やかに成長するように神社にお参りする行事。

12月[師走-シワス]

(師匠と言えども走り回る月)
7日頃 大雪-タイセツ(雪が大いに降る頃)
13日 すす払い 正月事始
21日頃 冬至-トウジ(日の最も短い頃)
31日 大晦日 年越しの大祓-トシコシノオオハラエ

正月事始

十二月中頃から正月を迎える準備を始める大掃除(すす払い)が行われます。

年越しの大祓(トシコシノオオハラエ)

正月は、山にいる祖霊神や歳神様を門松を立てお迎えします。「お年玉」は歳神様の魂をいただくものとされています。大晦日は一年間無事に過ごせたことを感謝し、一年の罪やけがれを祓い、来る年が良い年であるよう祈ります。

神宮大麻

神宮大麻(じんぐうたいま)

天照大神のおちからが宿り家庭をお守り頂くお神札

皆さまが住む地域の氏神さまをはじめ各地の神社には、その神社の御祭神のおちからが宿るお神札があります。中でも伊勢の神宮の神さまである天照大御神のおちからを宿し、私たちにより大きな恵を与えてくださるお神札を特に「神宮大麻」と称しています。

神宮大麻の「大麻」とは、本来「おおぬさ」と読み、神々への捧げ物、お祓いの際に用いられる木綿や麻を指します。このことから、厳重なお祓いを経て授けられる清らかなお神札を「大麻」と呼ぶようになりました。
尚、地域によっては「お伊勢さん」や「天照さん」、「お祓いさん」、「大神宮さま」と親しみを込めて呼ばれることもあります。

どこで受けられる?
神宮大麻は全国の神社で頒布されており、十月頃から皆さまのもとにお頒(わかち)できるように用意されています。詳しくは、氏神さまやお近くの神社にお問い合わせ下さい。毎年、暮れまでには新しい神宮大麻を受けて、輝かしい新年を迎えましょう。