「谷地ひなまつり」は、4月の2日・3日です。
2013年3月7日
「谷地ひなまつり」は山形県のほぼ中央に位置する河北町の谷地で、4月2日・3日に開かれます。
これは、旧暦の意識が日常生活から遠のき、恒例の祭日の固定化が叫ばれるなか、季節的にも月遅れの4月2日・3日を「雛市」「雛まつり」と変更したのが昭和36年のことで、それ以来「谷地ひなまつり」は月おくれの雛節句となっています。
先日、3月2日には「ひなまつりプレイベント」が河北町どんがホールで開催され、おひなさまパレードや、巫女舞、子供大黒舞の披露があり、いよいよ谷地ひなまつりへの熱気が盛り上がって来ました。
「谷地ひなまつり」のメイン会場となるのは「ひな市」です。約500年も前から谷地には毎月18もの市が設けられていました。その中でも「ひな市」の中心となる「北口」地区は北口六斎といい、2と6の付く日に市が開かれ、3月2日は雛人形や節句の食材などが軒を連ね、いつしか「節句市」「ひな市」と呼ばれるようになりました。
また、市に面した紅商家や富裕家で当時「雛」の一般公開があったようで、現在もこの習慣が受け継がれています。今年も個人宅、紅花資料館、公共施設等々で代々伝わる貴重な時代雛が公開されます。
3月3日の節句は、その昔は身を清めてお祓いをする意味合いの習慣がありました。雛人形は元々、身体についたケガレや厄災を移して、河川や海に流す形代(かたしろ)に由来すると言われています。「谷地ひなまつり」では、秋葉神社境内の「雛塚(ひなづか)」にて女児の幸せを一心に願いながら、あわれにも傷つき損なわれた雛人形を心から慰めお見送りする行事として、「ひな供養」の神事がとり行われます。お供えは春の訪れに相応しい旬の物が供えられます。雛蕎麦、春告げ魚である鰊(かど)、田螺(つぶ)、浅葱(あさつき)、野老葛(ところ)の根など谷地のひなまつりにゆかりのある新鮮な食べ物が供えられます。
その他にも、人形のまち岩槻伝統工芸士による人形制作実演と制作体験などの催しもあります。
ぜひ、「谷地ひなまつり」にお越しください。
村山通信員 S.H